アメリカ旅行を計画する際は、海外旅行保険に加入して万一のときに備えるようにしましょう。アメリカで病気やケガをして治療を受けることになった場合、日本では考えられないほどの高額な医療費を請求されることがあるからです。
また、新型コロナウィルス感染症予防のための規制が撤廃されましたが、コロナ感染が終息したわけではありません。ハワイを含むアメリカへ渡航するときは海外旅行保険に加入することを外務省でも強く推奨しています。
そこで今回は、海外旅行保険に加入する必要性や、あなたの旅行計画に最適なプランの選び方、補償されないケースなどについて詳しく解説していきます。
アメリカ行きで海外旅行保険が必要な理由
アメリカに旅行や留学、出張などで渡航する際に海外旅行保険が必要な理由として、「高額な医療費」がかかることと、地域によっては「治安が良くない」ことが挙げられます。
まずはアメリカ旅行に際して海外旅行保険の必要性を確認していきましょう。
海外旅行保険の必要性①:アメリカは医療費が高額
アメリカには、日本のような「診療報酬制度」がなく、各医療機関が価格を決定する「自由診療制」なので、病気やケガで受診した際の医療費は非常に高額です。
専門医の診察代だけで1000ドルというケースも
アメリカ最大の都市ニューヨークの医療費は特に高額で、専門医の診察を受けると1000ドル(約13万円)超の診察代がかかったり、1日あたりの入院費が1万~2万ドル(約130万~260万円)もかかる事例があります。
医療費は、診察代、血液検査代、薬品代などとそれぞれ別個に請求されるため、1回の治療・入院にかかる医療費は、数百万円から1千万円前後になると覚悟しておく必要があるでしょう。
しかし、海外旅行保険に加入していれば医療費は補償してもらえるので、アメリカで病気やケガをしたときも支払いを気にせず受診することができます。
【参考:外務省「世界の医療事情(アメリカ合衆国)」】
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/index.html
アメリカの救急車は有料
アメリカでは救急車を呼ぶ際も有料です。料金は、救急搬送中に処置した内容や走行距離によって350ドルから2,000ドル程度まで大きく変わります。
ほとんどの海外旅行保険では、医療費と救援者費用がセットになっていて、救急車を呼んだ場合の料金も補償対象となります。
【参考:一般社団法人 日本海外ツアーオペレーター協会】
https://www.otoa.com/support/city_detail.php?area=E&country=US&city=NYC&kdde=2
海外旅行保険の必要性②:アメリカの地域によっては治安が悪いところがある
アメリカへ渡航する際に海外旅行保険が必要な理由として、スリや置き引きなどの被害を受けやすいということもあります。
日本は治安が良い国とされていることもあり、海外での治安の悪さはイメージしにくい方もいるでしょう。
もちろん、アメリカ全地域の治安が悪いというわけではなく、安全な地域もありますが、貧困層が住む地域ではスリや置き引きなどの被害に遭うケースが多く見られます。
こうした「携行品損害」は、海外旅行保険の補償項目に含まれているので、万一被害に遭った場合でも損失を保険金でカバーすることができます。
具体的には、自分の持ち物(バッグ、カメラ、時計など)が盗まれた場合、盗難被害に遭った時点での価格か修理費用のどちらか低いほうの金額が補償されます。
海外旅行保険の基本的な補償内容
海外旅行保険にはさまざまなプランがありますが、基本となるパッケージプランには、「病気やケガの補償」「他人や他人の物への賠償責任の補償」「携行品の損害補償」「航空便や寄託手荷物が遅延したときの補償」の4つの補償が組み込まれています。
海外旅行保険の補償-1.病気やケガの補償
海外旅行保険の補償内容のうち、病気やケガに関する補償は主に以下のものがあります。
補償項目 | 補償内容 |
---|---|
傷害死亡・傷害後遺障害 | アメリカへ渡航中の偶然な事故によるケガが原因で死亡または後遺障害が発生したときに補償 |
疾病死亡 | ●アメリカ旅行中に病気で死亡した場合 ●アメリカ旅行中に発病し、旅行期間終了後72時間以内に医師の治療を受けて30日以内に死亡した場合に補償 |
治療費用 | アメリカへ渡航中の病気やケガで治療を受けたときに補償 |
救援費用 | アメリカへ渡航中に発病または偶然な事故でケガをして治療を受け、3日以上継続して入院した場合に、家族が現地に駆けつけるための費用を補償 |
※補償項目の名称や保険金の支払い条件は保険会社によって異なる場合があります。
海外旅行保険の補償-2. 他人や他人の物への賠償責任の補償
海外旅行保険の補償内容のうち、他人や他人の物への賠償責任の補償をするものに「賠償責任」があります。
補償項目 | 補償内容 |
---|---|
賠償責任 | アメリカへ渡航中に他人にケガをさせたり、他人の物を破損してしまって法律上の賠償責任を負わされた場合の費用(訴訟費用も含む) |
※賠償責任の「他人の物」には、ショップの商品、ホテルの備品やルームキー、レンタル旅行用品なども含みます。
海外旅行保険の補償-3. 携行品損害の補償
海外旅行保険では、持ち物が盗難などの被害を受けたときの補償も対象となっています。
補償項目 | 補償内容 |
---|---|
携行品損害 | アメリカへ渡航中に、盗難や火災などの偶然な事故に遭い、携行品に損害が生じた場合に補償 |
※携行品でも、現金やクレジットカード、電子マネーなどの盗難は補償の対象外となります。
海外旅行保険の補償-4. 航空便や寄託手荷物が遅延したときの補償
海外旅行保険では、航空便が遅延したときに発生する損害も補償されます。
補償項目 | 補償内容 |
---|---|
航空機寄託手荷物 | アメリカへ渡航する際に航空会社に預けた手荷物の到着が遅れた場合、やむを得ず購入した身の回り品の費用を補償 |
航空機遅延費用 | 搭乗予定の飛行機が遅延や欠航したため、予定外の宿泊費や食事代、タクシー代などを負担した場合の費用を補償 |
旅行変更費用 | やむを得ない事情でアメリカへの旅行を中止または旅行途中で帰国した場合のキャンセル料を補償 |
※航空機のトラブルによって発生した損害については、「基本補償」ではなく、「特約(オプション)」としている保険会社もあります。
また、航空会社からホテルや食事クーポン券などを提供されることもあり、その場合は海外旅行保険からの補償は、宿泊費や食費の分が差し引かれることになります。
コロナに感染した場合はどんな補償を受けられる?
新型コロナウィルスは、2023年5月7日まで感染症法では2類相当に分類されていましたが、5月8日付で季節性インフルエンザと同じ5類に移行しました。
それによって海外旅行保険の補償条件や内容も変更され、コロナ感染症も他の病気と同様の補償を受けられるようになりました。
コロナウィルスに感染した場合に適用されるのは「治療費」「救援費用」「疾病死亡」の3つの補償項目です。
- 治療費用:①アメリカ旅行中に新型コロナウィルスに感染し、現地で医師の治療を受けた場合の医療費。②アメリカ旅行中に感染し、旅行期間終了後72時間以内に治療を開始した場合の医療費。
- 救援費用:アメリカ旅行中に新型コロナウィルスに感染し、現地の病院に継続して3日以上入院し、家族が駆けつけるために要した航空費や宿泊費など。
- 疾病死亡:アメリカ旅行中もしくは旅行期間終了後72時間以内に治療を開始し、30日以内に死亡した場合の保険金。
新型コロナウィルスにアメリカへ出発する前に感染した場合は補償の対象外です。
また、感染したのはアメリカ滞在中だが症状が軽かったので医師の治療を受けなかったという場合も、診断書がないと保険請求ができないため補償の対象外となることを知っておきましょう。
1か月以内の観光旅行や短期留学なら治療費無制限プランがおすすめ
海外旅行保険は渡航の目的や旅行期間に合わせてプランを選ぶのがポイント。
1週間の観光旅行と1年の留学では必要な補償内容が異なりますし、現地で働くため在住するという場合はそもそも海外旅行保険には加入できません。
留学は、滞留期間が1週間~3か月以内の「短期留学」と、3か月~1年以上の「長期留学」に分けられます。
留学の目的は語学力アップや専門職のスキルアップ、異文化交流などさまざまありますが、中でも多いのは、就活を控えた大学生が春休みや夏休み中に語学力向上を目指して短期留学するケースです。
留学先はアメリカやカナダ、イギリスなどのヨーロッパ圏で、期間は2~3週間が大半を占めています。
滞留期間が32日以上になる場合は、留学に伴うリスクに対応する「留学保険」に加入すべきですが、31日以内であれば観光目的の海外旅行保険に加入して、同等の補償をつけるようにすれば安心です。
ただ、アメリカは医療費が1,000万円超も珍しくない国ですから、短期の旅行や 留学であっても高額な医療費をカバーできるプランに加入しておきたいもの。そこでおすすめなのが下記の「インフィニティプラン」です。
AIG損保の「インフィニティプラン」は治療費がゼロ円に!
インフィニティ(infinity)とは「無限の」といった意味で、治療・救援費用の補償は無制限です。
たとえば、旅行中に発病して医療費が3,000万円かかり、日本から家族3人が駆け付けた際の諸費用が500万円、病人を現地から日本へ移送する費用が1,500万円で合計5,000万円かかったとしても全額補償されるので、自己負担は0円ということになります。
急激な歯痛や持病の治療費も補償の対象に
現地で急に歯が痛くなったり持病が悪化したりして医師の治療を受けたときは、一般的な海外旅行保険では補償の対象外となっています。
インフィニティプランの場合はどちらも補償されるので、歯痛が心配な方、持病のある方には心強い味方になるでしょう。
治療費無制限のインフィニティプランは、他社のプランと比較すると保険料は高額になりますが、それだけ手厚い補償を受けられます。
また、AIG損保はアメリカの医療ネットワークによって、キャッシュレス・メディカル・サービス(医療費が保険会社から病院へ直接支払われるため、現金を持ち合わせていなくても治療を受けられるシステム)を利用できる提携病院が他の保険会社と比べて圧倒的多いという特長もあります。
AIGの詳細を確認クレジットカードの海外旅行保険だけでは不十分?
クレジットカードにはいくつかの特典やサービスが付帯していて、海外旅行保険もその1つです。
しかし、年会費無料のクレジットカード付帯の海外旅行保険は、保険会社の海外旅行保険に比べると補償項目が少なく、保険金額も低めに設定されています。
また、ケガで死亡した場合の「傷害死亡」は補償されますが、病気で死亡した場合の「疾病死亡」は補償されません。
そのため、医療費の高いアメリカ旅行に際しては、クレジットカード付帯の海外旅行保険だけでは不十分と言わざるを得ません。
こうした不足分を埋めるために、保険会社の海外旅行保険から必要な補償項目だけ選んで加入する「クレジットカード上乗せプラン」があります。
損保ジャパン、ジェイアイ傷害火災、三井住友海上、AIG損保などが上乗せプランに対応しているので、クレジットカードをメインにして、さらに補償を充実させたいという方は各社の公式サイトで詳細を確認してください。
【まとめ】アメリカやハワイ旅行でプラン選びに迷うときは「株式会社NCI」にご相談を!
ハワイを含めてアメリカの病院で治療を受ける際は、高額な医療費がかかります。また、地域によっては治安が悪いところがあり、スリや置き引きといった犯罪が多発しています。
こうしたアメリカでのリスクに備えるためには、海外旅行保険への加入は不可欠です。
アメリカ旅行を計画中で、いろいろな海外旅行保険を比較しているがどこがいいかわからないという方は「株式会社NCI(エヌシーアイ)」にご相談ください。海外旅行保険の知識と経験が豊富なスタッフが、親身になってサポートいたします。